「あたしおかあさんだから」と「あたしおかあさんだけど」
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
Twitter上で、「あたしおかあさんだから」という言葉が入っている投稿をたくさん見かけました。
「なぜ?」と思っていたのですが、今朝、その謎が解けました。
NHKの番組「おかあさんといっしょ」で11代目うたのおにいさんを務めた横山だいすけさんが歌う「あたしおかあさんだから」の歌詞が物議をかもしています。「あたし おかあさんだから あたしよりあなたの事ばかり」など、母親が子どものために自分を犠牲にしているという内容の歌詞に「呪いの歌」「怖い」「自己暗示か言い聞かせ感が凄い」などの意見が相次いでいるもの
(中略)
そんな中Twitterでは「あたしおかあさんだから」に対抗するハッシュタグとして「#あたしおかあさんだけど」が誕生。こちらでは「あたしおかあさんだけど、ビール飲むしバー行くしピアノの発表会も出るよ」「あたしおかあさんだけど 研究の最前線で世界に挑むよ。泊まりで研究集会いくし、海外出張もやめないよ」など、母でありながら人生を前向きに送ってエンジョイするエピソードが投稿されています。
(Yahoo!ニュースより抜粋)
炎上しているようですが、私は、単純に、
人って、役割に縛られて生きているよな~
と思いました。
〇〇という役割
世の中には、いろいろな役割があります。
仕事だけではなく、「妻」「母」「娘」などの役割もあります。
今回、話題となっているのは、「お母さん」の役割について。
この歌のように多くの人が、育児は、お母さんの自己犠牲で成り立っている。と思っているのかもしれません。
もしくは、それが現実なのかもしれません。
個人的には、お母さんは、我慢して子どもを育てるもの、という認識を持っている人が多い印象は受けます。
例えば、夜飲みに行くと、女性の場合「お子さんは?」と聞かれるけれど、
男性の場合は、聞かれないとか。
惑わされないで!
世の中の大多数意見、イメージからはずれると、バッシングされます。
ですが、それに従う必要ないと思うのです。
この役割は「こうあるべき」なんて思うことを手放すと楽になりますよ。
「こうあるべき」を手放す
ベビーシッターの仕事をしていると、「こうでなければならない」「こうあるべき」という概念が薄らいでいきます。
この概念、こだわりを持っていると、仕事をすることがつらくなるから、次第に薄らいでいく、という感じかもしれません。
というのも、保育園と違って、家庭内でシッティングをするベビーシッターは、ご家庭の方針を尊重することが大切です。
ご家庭の方針、生活リズム、価値観などは多種多様です。
自分とは異なることも多々あります。
ですので、受け入れ、尊重することを心がけます。
そうすることで、自分の「こうあるべき」を横に置くことを上手にできるように訓練されるのです。
また、子どもたちとの関係のなかでも、手放す訓練ができます。
こうしなくちゃ!なんて言っていても、子どもはなかなか思い通りになりません。
それにイライラするのではなく、子どもの反応、行動を面白がることができるようになっていきます。
この2つは、ベビーシッターの仕事を楽しくする秘訣かもしれません。
そして、同時に人生を楽しくする秘訣であるのかもしれません。
私のなかの「こうあるべき」
あなたの「こうあるべき」は、何ですか?
聞かれて、「これとこれ」なんてすぐに答えられる人というのは、少ないのではないでしょうか?
もし、答えられる人がいたとしても、すべてを知っているわけではないと思うのです。
では、いつ自分のなかの「こうあるべき」に気づくことができるのでしょうか?
それは、イラっとした瞬間です。
なぜ、イラっとしたのでしょう??
あなたが大切にしている価値観と違うことをされたからではないでしょうか?
例えば、食事中に、クチャクチャ音を立てて食べている人を見て、なんて行儀の悪い!不愉快だわ。
と思ったとします。
これは、「食事中、クチャクチャ音を立てるべきではない」
という大切に守ってきたことと違うことをされたからです。
そう、誰かに、何かにイラっとして嫌な気分になったとき、自分の「こうあるべき」という価値観を知ることができるのです。
そう思うと、イラっとすることも、なんだかポジティブなことに見えてきませんか?
手放すものと持ち続けるもの
自分の「こうあるべき」を見つけたとき
必要ない「こうあるべき」は手放せばいいのです。
大切な「こうあるべき」は、信念として持ち続ければいいのです。
その信念のためにイラっとしたら、そのことを相手に伝え、いい関係を築けるよう対話をすればいいのです。
「こうあるべき」には、いい、悪いはないんですよね。
そこに意味づけしているのは、あなただから。
私は、このことを教えてもらったことで、とても生きやすくなりました。
「こうえるべき」は、無限にあります。
イラっとしたら、チャンスです!
試しに、自分の「こうあるべき」と向き合ってみませんか?