子どものやる気の育て方
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
子どもたちには、なんでも意欲的にチャレンジしてもらいたい!
と思いますよね。
特に、勉強へのやる気を出させたいと思っている方、多いのではないのでしょうか?
ですが、「勉強しなさい!」
この言葉は、できれば使いたくないですよね。
参考図書 「わが子のやる気の育て方」
写真にもありますが、芦田愛菜ちゃんが所属するタレント事務所のメソッドがまとめられている一冊です。
この事務所、ジョビィキッズは、タレント事務所の前は、幼児教室を運営されていたのだとか。
これは、参考になりそう!という予感は、的中!!
学ぶべきことが実例とともに紹介されています。
大変読みやすく、2時間もあれば、読めるので、おすすめです。
大切な3つのこと
いろいろ学ぶことがあったのですが、3つにまとめてご紹介します。
前提
前提として、子どもがやりたいことを自分で選び、チャレンジすることがとても大切だということです。
やらせない、ということです。
大人の役割は、やりたくて、しょうがない!そう思わせるような演出をすること、そして、それをやり続けられるよう、ナビゲーターとして導く、ということです。
1.かわいそうは、禁句
ジョビィキッズには、3歳以上の子どもたちが通ってきます。
まだ、おむつがとれていない子もいるそうです。
中には、レッスンに来ても、ママから離れられず泣く子甘えん坊な子がいるそうです。
本では、
実は、甘えん坊タイプの子は、しっかり自分を持っています。一人では何もできないのではなく、周りからどう見られているかが気になり、周囲をよく観察しています。
(中略)
甘えん坊の子は、今まで怖くてやらなかったことも、できる楽しさがわかりだすと習得スピードが速いんです。
と書かれています。
私も、ベビーシッターとして、いろいろな子どもと接してきましたが、本当にそうだと思います。
さらに、過剰な甘えん坊になる背景についても書かれているのですが、これも納得!
共感しました!
子どもが過剰に甘えん坊になる背景には、親御さんの影響があるように思います。
(中略)
わが子に対する「可哀想」という思い込み。
(中略)
「自分がいないと、子どもがまた寂しがるんじゃないか」そんなふうに心配しますが、実は親のほうが離れられないだけ。不必要に甘やかしているに過ぎません。自分の心配を言い訳にした「可哀想」は禁句、絶対に思っちゃいけないことです。 (P46)
なるほど、です。
よく、第三者に預ける際、「かわいそう」「ごめんね」と言われる親御さんがいらっしゃいます。
これを言われた子どもは、落ち着くのに、とても時間がかかる傾向があります。
これって、子どもにとっても、辛いだけですよね。
ですので、親御さんには、これはしないで、「いってきます」と笑顔でバイバイしてください、と伝えています。
いつかは、社会に巣立つんです。
親と離れることは、決して、かわいそうなことではないんです。
2.ひとりの人間として接する
小見出しに
いつまでも子ども扱いしていませんか?
子どもは、親の所有物ではありません。 (p56)
とありました。
まさに、そうですよね。
わが子であれば、今何を考えているのか手に取るようにわかってしまうことがあります。
そして、つい先回りして手を出してしまいます。
アドバイスをしてしまうこともあります。
ベビーシッターをしていても、つい手を出しそうになることがあります。
やってあげたくなるんです。
ですが、これは、大人のエゴ。自己満足にしか過ぎないんです。
子どもの伸びようとする力をサポートするのが大人の役目。
ですので、じっと待つ、これが重要なんですよね。
3.ありのままを愛する
これまで子どもの欠点と思っていた「ダメな部分」を愛してください。とても大切な子どもの可能性なのですから。そして、折にふれ、子どもを褒めてあげましょう。 (P124)
親が子どものココが欠点、と思うのは、親の固定観念です。
それを可能性と捉えていくことで、一気にキラキラ輝くのです。
子どものありのままを愛し、いつも応援しているよ、という気持ちで励まし続けることは、本当に重要だと思います。
そのうえで、次の3つのことを「絶対にしてはいけないこと」として徹底させることが大切だと本の中では書かれています。
一生懸命やらないこと
人のせいにすること
人に迷惑をかけること (p125)
個人的には、上の2つは、共感します。
これをすると、一番傷つくのは自分自身です。
決してしてはいけないと思います。
ただ、最後の「人に迷惑をかけること」をNGとするのは、ひとりで抱え込んでしまう危険性があるのではないかと思っています。
ですので、NGなこととするなら、自分のことだけを考えて人を蹴落とすこと
と置き換えたいとおもいます。
言い換えると、
「自分も周りの人もみんながいい、ALL WINを常に考えること」
を大切にしてもらいたいな、ということです。
最後に
「人生には解決方法はない。ただ、進んでいくエネルギーがあるばかりだ。そういうエネルギーをつくりださなければならない。解決はそのあとでくる。」(P89)
本の中で紹介されていて『星の王子様』の作者サン=テグジュペリの名言です。
確かにそうだな、と思うのです。
人生は、長いです。
どんなに小さくでも、自分の足で歩いていくしかないんです。
親や保育者など大人は、どう関わっていくといいのか、改めて考えさせられた一冊でした。
子どものやる気は、集中力とも同じだと思うのです。
好きなものを集中してやる、そんな姿を見つけたら、他がおろそかになる、ではなく、応援できるようになりたいと思います!