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2019-09-09

お昼寝について想うこと

こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

お昼寝は、個人差がありますが、月齢によっても、だいたいの目安があります。
0歳の頃は、午前午後に1回ずつ、1歳頃から午後1回、4,5歳になると、必要なくなる子も出てきます。

しかし、お昼寝が必要かどうかは、月齢だけで判断すべきではありません。
なぜなら、子どもの健やかな成長に大きく関わっているからです。

今までに出会ったお昼寝についての考え方

お昼寝について、積極的にとらせたい、という保護者もいますが、圧倒的に、あまりお昼寝させたくない、という保護者の方が多いと感じています。

お昼寝をさせたくない保護者の理由は、主に「夜、寝なくなるから」です。
数年前、病児保育で伺ったお宅で、「1時間で起こしてください。」と言われたときは、びっくりしました。

その他、「夜、早く寝かせて夫婦の時間をとりたいから」という方もいらっしゃいました。
いつも、20時には、寝かしつけされているとのことで、2歳のお子さんにとっては、ある意味、生活リズムが整っていて、よさそうに思えました。

一方、疲れが残ると、病気になるリスクが高まるので、疲れているときは、「なるべく寝かせてほしい」というご要望もありました。

そもそも、保育園では、お昼寝があるのでしょうか?

保育所保育指針における午睡について

保育所保育指針

第1章 総則 3 保育の計画及び評価 (2) 指導計画の作成

オ 午睡は生活のリズムを構成する重要な要素であり、安心して眠ることのできる安全な睡眠環境を確保するとともに、在園時間が異なることや、睡眠時間は子どもの発達の状況や個人によって差があることから、一律とならないよう配慮すること。

 

第2章 保育の内容 1 乳児保育に関1章わるねらい及び内容 (2) ねらい及び内容

(ア) ねらい
③ 食事、睡眠等の生活のリズムの感覚が芽生える。

(イ) 内容
④ 一人一人の生活のリズムに応じて、安全な環境の下で十分に午睡をする。

このように、午睡の重要性を伝えつつも、個人に合わせた配慮が必要だということがわかります。

子どもにとっての午睡の効果とは

子どもにとって、午睡が重要であることはよくわかった。
しかし、どんな効果があるのでしょうか?
改めて、まとめてみました。

①夜の睡眠時間の補填

共働きの家庭の増加、大人の夜型生活にともない、夜遅くまで起きている子どもが増えています。
そのため、睡眠不足になりがちです。
睡眠不足が続くと、肥満や生活習慣病(糖尿病、高血圧)、うつ病やイライラなどの情緒に影響を及ぼすと言われています。
ですので、睡眠不足の子どもにとっては、補填する、といった効果があります。

②休息(体力の回復、健康づくり)、ストレスの軽減

集団生活は、大人が思っているよりも脳や体に緊張を与え、ストレスがあるものです。
ですので、ひとりの時間として、休憩する時間にもなっています。
こう考えると、大きくなっても、数十分でも、ゴロゴロして過ごす時間は、貴重でしょう。

③生活リズムを整えるため

午睡で、睡眠不足を解消して、いつもの時間に眠れるようにするなど、生活リズムを整えることもできます。
お昼寝したがらないといって、させなかったら、夕方に眠ってしまい、夜眠れなくなり、リズムが乱れるという可能性もあるのです。
ですので、リズムを整えるうえでも、午睡は大切のものなのです。

ベビーシッターとお昼寝

ベビーシッターをしていると、お昼寝の時間は、保育園のように決まっていません。
基本的に、お子さんのいつもの生活リズムと、保護者の意向、その日の体調などに合わせてお昼寝をしたり、しなかったり。

眠いのに、遊びたくて、なんとか起きようと頑張る子もいます。
その場合、その気持ちを尊重しつつ、寝られる環境を作ります。

保護者の意向と子どもの状態、どちらを優先しますか?

お昼寝を考えるうえで、保護者の意向も大切にしています。
「例えば、1時間で起こしてください」
と言われることもあります。

しかし、1時間たっても、ぐっすり寝ている場合、起こすことが忍びないことも多々あります。
そんなとき、私は、カーテンを開けるなど、明るくし、一度声をかけます。
それでも、まったく反応がない場合、疲れていて、睡眠が必要なことが考えられます。
ですので、そのまま寝かせてあげ、15分おきに声をかけてみます。

子どもの様子を大切にします。
しかし、夜寝る時間を考えて、あまり夕方になっても寝続けてしまうと、生活リズムを崩してしまうことになります。
これは、子どもにとっても、よろしくありません。
保護者にとっても、なかなか寝てくれず、イライラしてしまうこともあると思うと、よろしくありません。

大切なのは

子どもの最善の利益

子どもの健康にとって、生活リズムにとって、親子関係にとって、どうなのかをシッティングが終わった後も含めて考えることが大切だと思います。

そして、保護者との連携
1時間をすぎて寝てしまった場合、その状況を細かくお伝えすることが大切だと思います。
子どもの生活は、24時間が連続しています。
シッティングはごく一部なのです。
ですので、お伝えすることは、とても重要です。

まとめ

保育園では、当たり前にお昼寝の時間があります。
この当たり前を当たり前にせず、なぜ必要なのかを考えることは、本当に大切だと思います。
それは、子どもというひとくくりでもそうですが、目の前の子どもにとってどうなのか。
個々に考えていく視点を常に持ちたいと改めて思いました。

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