【100人インタビュープロジェクトVol.7】20年前に利用していた先輩ママ 田代 幾美さん
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
100人インタビュープロジェクト 7人目は、
ベビーシッターを活用して仕事と育児を両立させた先輩ママ
田代 幾美(たしろ いくみ)さん。
幾美さんは、現在、管理職をされるバリバリのキャリアウーマン。
ですが、今の立場になるまでに、いろいろな働き方を経験されています。
そんな幾美さんの生き方、そのものが、今、仕事と育児の両立を頑張っているママたちへ大きな力になると感じました。
仕事と育児の両立について、幾美さんのブログ「100歳以上生きる!!」に詳しく書かれていますので、ぜひ御覧ください。
さて、今回のインタビューでは、主にベビーシッターの利用にまつわるお話を伺いました。
いろいろ勉強になったのですが、一番印象に残ったことは、
「どんな働き方であっても、ベビーシッターなど周りの手を借りながら、働き続けたことが大切」
ということです。
自分の人生なので、専業主婦という人生も一つでしょう。
ですが、一人の女性として社会とつながって、貢献したいと思っている方には、とても大切なことだと感じました。
ベビーシッターを利用した事例を教えてください
「大阪に住んでいる頃、ちょうど息子が3歳~小学校入学までに、4,5回利用しました。
主に、子どもが病気のときです。
子どもを理由にして休みたくなかったんです。」
ベビーシッターは、どうやって探されましたか?
「当時勤めていた会社が、福利厚生で紹介していたベビーシッター会社に頼みました。
ベビー用品などを取り扱うメーカーさんが運営していて、安心感がもてると思い、そちらを選びました。
少し会社が利用料を補助してくれました。」
補助してくれるのは、ありがたいですよね。
「ですが、利用率が低く、そのうちなくなったようです。」
確かに、今もそんな話を聞きます。
あるものは、積極的に活用していかないと、必要ないだろう、となくなってしまうんですよね。
ベビーシッターは、どんなイメージでしたか?
「ベビーシッターは、有事のときに利用するもの、というイメージでした。
病気のとき、残業するとき、というイメージです。」
なるほど。
今も、そういうイメージの方は多いです。
本当は、リフレッシュで利用する人が増えるといいな、と思っているのですが。
ちなみに、3歳までは、利用されなかったのですね。
「3歳まで広島に住んでいました。
広島では、保育園が22時まで預かってくれましたし、病児保育室もあったので、ベビーシッターを利用したことはありませんでした。」
働く上で、とてもいい環境だったんですね。
小学生になってからも、ベビーシッターを利用する必要はなかった感じですか?
「川崎の団地に住んでいたのですが、敷地内に学校などがあったので、敷地外に出ることがなく、安心でしたので、
利用することはありませんでした。」
ベビーシッターを利用されているとき、そのことについて、息子さんは、どんな反応でしたか?
また、大きくなられてから、そのことを話すことってありますか?
「シッターさんが、年配の人で、ほのぼのとした方だったので、うまく促してくれました。
ですので、楽しく遊んでいた感じです。
息子は、保育園の頃の話を覚えていないようです。
親が家にいなかった、というイメージはあるみたいですが。」
確かに、小さい頃のこと、あまり覚えていないですよね。
シッターさんを利用したから、なにか影響がある、ということは少ないのかもしれません。
ベビーシッターを利用するにあたり、罪悪感などを抱かれましたか?
「子どもの頃、近所にアメリカ人の家庭があり、そこに日本人のシッターさんが来ていて
結構身近だったので抵抗感などはありませんでした」
もともと、身近に感じていらっしゃったんですね。
「私にとって、”家にいる”ということは、苦痛でしかないんです。
それをやっていたら、崩壊していたかもしれません。
そして、子どものせいにしていたかもしれません。
自分が、すこやかでいることが一番だと思います。」
確かに、子どもにとっても、いつもイライラしているママより、笑顔のママがいいですよね。
「”私は幸せなのか”を軸にすればいいと思います。
”子どもが幸せなのか”を親が決めることではないですよね。」
この言葉、同感です!
親であれ、自分を一番に考えることは、とても大切ですよね。
親子とはいえ、別の人格なので、対等な関わりをされていたんだろうな、と思いました。
ベビーシッターを利用するにあたり、親、周りの反応は、どうでしたか?
「実家の親は、ブーブー言っていましたが、遠くに住んでいたからエリア外って感じです。
夫は”どうぞ、働いてください”っていう感じだったので、特に何も言われませんでした。」
すごいいい夫さんですね。
今でも、子どもを預けるのを嫌がるパパさんが多いんです~。
パパが育児に参加しつつ、プロの手を借りることが、当たり前になるといいな~と思います。
ベビーシッターを利用して、印象に残っているエピソードはありますか?
「自分が思いつかないことをやってくれるんだ、と思いました。
リンゴジュースを温めて、飲ませてくれたことがあったんdせう。
熱があるときに、温かいものを飲ませる、という発想がなかったので、ありがたいな、と思いました。
帰ってくるまでいてくれるから、申し送りがゆっくりできますし、face to faceで聞けるのは、安心できました。
プロだから、子どもがなじむのが早かったです。」
今までの働き方も教えてください。
「結婚を機に、広島へ引っ越し、出産をしました。
息子が、1歳のとき、再就職しました。
このときは、アルバイトという雇用形態です。
離婚、再婚して大阪に引っ越しました。
このとき、息子が3歳。
アルバイト先の大阪の支店に異動という形で仕事を続けました。
このときも、アルバイトという雇用形態です。
正社員を希望しましたが、「子どもがいるから残業できないでしょ」と言われてしまいました。」
昔は、どれだけ残業できるか、という風潮が強かったですよね。
「息子が小学2年生のとき、私が40歳のときに、転職し、正社員になりました。
新しい会社は、自由な社風で、子育てしながら働く女性がたくさんいました。」
現在、この会社の管理職として活躍されています。
女性の管理職が少ない時代から、管理職をされているなんて、本当に素晴らしいです!
やはり、幾美さんが、子どもを言い訳にせず、どんな雇用形態であれ、真摯に仕事に向き合って来られたから、今があるのでしょう。
何事も、続けることって、本当に大切だと思います。
そして、社会により貢献したい、という強い想いを持って働き方を選択されてきたからでしょう。
働き方を選ぶのは、自分ですものね。
自分で切り開かれた感じが、本当にかっこいいです!
部下の方の事例があれば、教えてください。
「福利厚生で、補助などがないですが、マッチングサイトなどを活用している人たちがいます。」
マッチングサイトは、利用しやすいですよね。
やはり、うまく他人の手を借りるのって、必要ですよね。
育児をしながら、仕事をうまくするコツはありますか?
幾美さんの会社は、子育て中の方にとても優しい制度が整っているそうで、子育てを理由に退職する社員がいらっしゃらないそうです。
すごいですよね。
「時短、フレックスなどの制度を活用できます。
最近は、在宅もスタートしました。」
制度があれば、うまく活用すると仕事しやすそうですよね。
ですが、その制度にあぐらをかくのは、やはり考えもののようです。
「制度はあるけど、それに依存する人は、まわりから助けてもらえません。
子どもが病気でも出社しようと、努力する人もいます。
努力する人と権利ばかり主張する人は、半々くらいです。」
やはり仕事をする上で、持ちつ持たれつのところがありますよね。
そういう意味でも、いざというときに備えて、ベビーシッターを探しておくことは重要でしょう。
今、子育てしている人に、ベビーシッターをオススメできますか?
また、メッセージをお願いします。
「おすすめできます!」
嬉しい限りです♪
「信頼度、実績、ビジョンだったりを見て、選ぶといいと思います。
いっぱいあって、どれを選んでいいかわからないときは、口コミを見るのもいいでしょう。
また、自治体に相談してから、情報をもらうのもいいと思います」
まとめ
幾美さんのように、必要に応じてベビーシッターをうまく活用される方が増えるといいな、と思います。
そのためにも、幾美さんのような方の話を集めていきたいと強く思いました。
また、もともと、ベビーシッターを身近に感じられていたとのお話を伺い、今の子どもたちが親になる頃には、もっともっとベビーシッターが主流になっていくのかしら??
そんな淡い期待も持ちました。
これからも、ベビーシッターを身近に感じてもらえる活動をどんどん進めていこうと思います。