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2019-01-25

【100人インタビュープロジェクトVol.4 後編】ベビーシッター会社代表の鈴木美里佳さん

こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

本日は、100人インタビュープロジェクトVol.4

ベビーシッター会社代表の鈴木美里佳さん

(↑社名 mormor(おばあちゃん)の語源の国でもあるスウェーデンでの一コマ)

前編に続き、後半をお届けします。

【100人インタビュープロジェクトVol.4 前編】ベビーシッター会社代表の鈴木美里佳さん

後半は、会社の運営に関することを中心に伺いました。

ベビーシッターさんに求めるものは、何ですか?

このお仕事、人は、とても重要だと思うのです。
採用などをされるうえで、どんな点を求めていらっしゃるのか、気になるところです。

「運営目線でいくと、第1印象。、
資格、経験、知識も必要だけど基本的な人柄です。」

とのこと。
今活躍されているシッターさんの年齢は、大学生18歳~67歳までと幅広いそうです。

ターゲットにしているのは、かつての自分と語るみりかさん。
ある一定時間、安全に子どもを預けたい、というママに向けたサービスにされています。

子どもたちに、子どもらしい時間を過ごしてもらいたい、という想いもあるそうです。

ですので、家事も、病児も、教育シッティング(お受験対策など)をされていません。

HPにこれらを「いたしません。」と明文化したことで、それを求める利用者の方は、いらっしゃらないとのことです。

また、これに惹かれて、応募してくれるシッターさんもいらっしゃったとのこと。

高いレベルを望まれないからこそ、やってみよう!と一歩踏み出せた人もいるのでしょう。

会社設立から7年目とのことですが、始められたときと、今とで、何か変化はありますか?

「利用目的や利用者のタイプなど、立ち上げ当初から、ほぼ変わらないです。
フルタイムで、子どものこともちゃんとしたい、というバランス型のママが多いです。」

とのこと。

やはり、HPなどで、明確にサービス内容を伝えていらっしゃるからでしょうね。

ちなみに、問い合わせは、ママからが多く、たまにパパからもあるそうです。
やはり、子育ては、ママのお仕事。
だから、シッターを探すのもママのお仕事、となっている感じはしますね。

会社を運営されていて、一番やりがいを感じることはありますか?

「応援したいなと思っていたママが、仕事がいきいきできている、という感想をくれたとき、とてもうれしいです。
また、未経験から始められた方に、”生活にうるおいができた””子どもと関わる機会が持てて嬉しい”と言われたときも、嬉しかったです」

こういう言葉って、本当に励みになるんですよね。
わかります~!!

実は、ベビーシッター会社って、フリーランスでシッターをしていたときより、大変なんです。
(このあたりの話は、割愛させていただきますが・・・)

私、一度この仕事を辞めようかと本気で思ったことがあるのです。
ですが、ママやシッターさんからの嬉しいお言葉に救われて続けられたところがあります。

みりかさんも同じような思いをされたこともあるとのことで、私一人ではないんだ、と救われた気持ちでした。

行政の事業も受託されていらっしゃるとのことですが、どのようなものをされているのですか?

「今、2つの事業を受託しています。」
と教えてくださいました。

1.「さんさんサポート(子育て支援ヘルパー派遣)」(世田谷区)

家事援助または育児補助を産後1年まで、2時間×3回無料で頼めるというサービスです。
基本、保護者が在宅である必要があるようですが、とても助かりますよね。

2.「ひとり親家庭家事援助者雇用費助成」(新宿区)

母子家庭・父子家庭の保護者が、一時的に育児・家事の手伝いが必要なとき、ベビーシッターやホームヘルパーを雇用する費用を助成をしてくれる事業です。

ひとり親の事業は、どんな方が利用されるのですか?

「情報感度のシングルの方が利用されている感じで、貧困家庭の人が利用している感じはありません。
一般企業にお勤めの方からのご依頼がほとんどです」

なるほど、ベビーシッターを利用されている方とそう違いはないんですね。

行政の事業をされていて、いかがでしょうか?

「今後もエントリーしていきたいと思っています。
ただ、なかなかエントリーできる情報にたどり着けないんです」

積極的にされていかれるのですね。
実は、ベビーシッター会社としては、あまり儲けにならないところもあるそうが・・・

ベビーシッターがご家庭に入ることでメリットもあり、義務化してもいいのでは?と思われているそうです。

虐待の報告、通報があるそうです。
虐待予備軍、つまり子育てに何らかのSOSを持っている人にいち早く気づけるってことなんですね。

確かに、ベビーシッターは、お宅に入らせていただくので、いろいろな情報が手に取るようにわかります。
その中で、困りごとに気づくこともできますし、ママたちの話を聞いたり、相談にのったりもできます。

預けるだけでなく、子育てのパートナーとしても活用しやすいように、行政が推進してくれると嬉しいな~と思っています。

東京都ベビーシッター利用支援事業の認定事業者にもなられたそうですが、実際いかがですか?

「手続きは、とても大変でした。」

綿密な審査を通られて認定事業者になられたのは、すばらしいですよね。

インタビューをさせていただいた時点では、4区でこの事業をスタートされると発表されていました。

今朝、みりかさんから、すでにお一人目のサポートを始められた、とご報告がありました。
ちなみに、中野区の方だそうです。

また、問い合わせも出てきたそうです。
まさにポイント低そうな夫婦で自営業、自宅でお仕事されているご家庭が多いようです。

今後、どのような動きがあるか、興味津々です。

ぜひ、利用者の方にもインタビューさせていただきたいな、と思っています。

今後の課題は何ですか?

「リフレッシュ利用の人を増やしていきたいです。
リフレッシュ利用をしてもらいたいけれど、実際、そういう使い方の人は、増えていないんです。」

現在は、仕事が理由で利用する人のほうが多いですよね。
ですが、自分の時間を大切にするためにも、使ってもらいたいものです。

「一時預かりは、なかなか予約が取れなく、使いにくいのが現状です。
一方、ベビーシッターは、人さえあれば受け入れできます。
施設作るよりもコストかからないですし、訪問することで母親のケアもできます。」

確かに施設よりも柔軟に対応できるのが、ベビーシッターの良さでもありますよね。

私も、少子化しているので、施設を作ることだけでなく、ベビーシッターのような訪問型、非施設型のものにも、重点をおいてもらいたいと思っています。

まとめ

会社を運営する上でのこと、今後のベビーシッター業界についてのお話で盛り上がりました!
やはり、同じ立場で話すことができると、いいことも、辛いことも共感でき、励ましあえるものですね。

今後も、ベビーシッター会社を運営されている方などにも、インタビューさせていただきたいと思っています。
この方は!という方いらっしゃったら、ぜひご紹介くださいませ。

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