子どもの事故と責任
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
今月から私が代表を務めさせていただいている「ベビーシッターを考える会」で、自主勉強会「リスクマネジメント研究部」というものを始めました。
シッターによって働き方が異なり、なかなか集まることができないので、WEB会議を使ってやっています。
第1回目のテーマは、「子どもの事故と責任」
事故が起こったとき、シッターはどういう責任を負うのか。
また、どういうポイントで責任のあるなしが判断されるのか、などを勉強しました。
これを知ることで、シッターの責任を再認識することができました。
2つの責任
こちらの本を参考にまとめてみました。
『事例解説 保育事故における注意事務と責任』
1 道義的責任
責任を感じ、その子どもや保護者、ご家族に対して申し訳なく思うこと。
人としてのあり方。
2 法的責任
民事上の責任、刑事上の責任の2つがある。
(1)民事上の責任(損害賠償責任)
保育者に故意・過失、注意義務違反が認められた場合、債務不履行責任や不法行為責任が成立し、損害賠償義務を負う。
被害者の損害の補填が目的
(2)刑事上の責任
国家刑罰権に基づく刑事罰、懲役や禁固、罰金などの制裁を受けなければならない責任。
保育者がうっかりしていた、何らかの落ち度、不注意な点が認められた場合、刑事上の責任を負う。保育者の落ち度が認められない不可抗力の場合は、負わない。
ちょっと難しいのですが、これを深くみていくことで、普段気にしていなかったことなどを振り返ることができました。
ディスカッションポイント
今回、いろいろなポイントがありましたが、その中のひとつをご紹介しますね。
それは、
何か子どもがけがをしたとき、謝るか、謝らないか?
ということ。
例えば、2歳の子どもが公園で走っていて、転んでひざを擦りむいたとします。
この場合、どうするか?
という話になったとき、共通して、みなさんが行っていることは、
状況を説明する、ということでした。
そのうえ、謝るかどうか、意見がわかれました。
さまざまな意見
ある方は、
「どんな理由にしろ、自分が関わっている時間内においては、謝る」
とのことでした。
また、ある方は、
「謝ることが当たり前になっていて、口癖のように謝っていたかもしれない」
とおっしゃっていました。
一方、
「子どもが遊んでいる中で、こちらでコントロールできない状況でのけがは謝らない。
こちらに非がある場合は、謝る。」
という方も。
私も、むやみやたらには謝らないようにしています。
というのも、こんな保護者の声を聞いたことがあるからです。
「明らかに子どもの不注意でのけがにまで謝られると恐縮しちゃうのよね」
「そこまで謝らないといけない環境って、気の毒よね」
なるほど、そういう方もいらっしゃるんだな、と思ったのです。
ですので、謝るポイントを説明しながら、謝るように心がけています。
たいていの場合、何かしらシッターができることがあるので、謝ることが多いです。
謝るポイントを探す=防ぐために声かけをする、日頃から注意する意識を育てるなど、シッターができることを探すことになるので、自分の学びにもなります。
ご案内1
次回の「リスクマネジメント研究部」は、4月9日20:00-21:30
ZOOMにて開催予定です。
テーマは、
「戸外におけるリスクマネジメント」
参加費は、無料です。
参加ご希望の方は、メールでご連絡ください。
bkksitter@gmail.com
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