ベビーシッターの日々 ~保護者をお見送りするとき~
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
先日、私が代表を務めます「ベビーシッターを考える会」の勉強会が開催されました。
テーマは、「みんなの当たり前シッティングを見直してみよう」
ベビーシッターは、一人でお仕事をすることがほとんどです。
ですので、他の人のシッティングを見ることも、自分のシッティングを見られることもありません。
つまり、自分の当たり前が、他の人にとっては当たり前でないこともあるわけです。
ということで、今回の勉強会は、とても盛り上がりました~
そこで、出た話の一つをご紹介したいと思います。
「いってらっしゃーい」とお見送りする?
初めて預けられる場合、月齢にもよりますが、ギャン泣きすることもあります。
そこで、お見送りをする?しない?
という話になりました。
泣かないように、「いってらっしゃーい」としないで、親御さんにすっと出かけてもらう、という方もいました。
親御さんによっては、遊んでいるすきに、すっと出かけたいという方もいらっしゃいます。
泣かれるより、出かけやすくなりますよね。
泣かれると罪悪感を抱く方が多いようなので。
お見送りすることは、切り替えるための儀式
私は、「いってらっしゃーい」は、どんな月齢の子でも、やってもらうようにお願いしています。
たとえ泣いたとしてもです。
初めて預けられる子にとって、この瞬間は試練のときでもあります。
ですが、すーっといなくなってしまわれたあと、ママがいない!と気づいたときの子どもの心境は、どんなものでしょうか?
もしかして、置いて行かれた?
捨てられた?
そんな不安感があふれてくると思いませんか?
ですので、でかけるよ、ということをママがきちんと子どもに伝えてもらうように、お願いしています。
こうすることで、置いて行かれたという不安感はなくなります。
戻ってくるのかな、という不安感はあるかもしれません。
離れた寂しさ、悲しい気持ちもあるかもしれません。
ですので、泣いてしまうこともあります。
ですが、その気持ちに寄り添って、大丈夫だよ、と安心させてあげることで落ち着いていきます。
いろいろな子どもに関わらせていただきましたが、「いってらっしゃーい」と儀式を行った子どもの方が泣き止むのが早いように思います。
儀式を行わず、気づいたときにママがいない場合、不安もそうですが、怒ってしまうケースもあり、そうなると、なかなか納得できず、泣き続けるというケースもありました。
このようなことから、儀式は大切にするよう保護者の方にも協力してもらっています。
もう一つ、お願いしていること
それは、出かけるときに泣かれて、「ごめんね」ではなく、「いってきまーす」「楽しんでね」などポジティブな言葉をかけてもらう、ということです。
「ごめんね」と言われたら、子どもは、
「ごめんね、と言われるくらい、かわいそうな子なのかな」
と思ってしまうのです。
預けられた子は、かわいそうな子ですか?
違いますよね。
シッターさんと楽しい時間を過ごせるのです。
初めての経験をすることは、世界が広がることでもあります。
ですので、決して謝るようなことではないのです。
まとめ
シッティングの一場面ですが、対応方法は、シッターによってそれぞれです。
子どものタイプ、保護者のタイプによっても、変わる部分はたくさんあります。
ですが、いつものやり方を当たり前、正解、と決めつけることは、その先の成長を放棄することと等しいと思うのです。
ですので、常に行動を振り返り、改善していきたいと思います。
(↑勉強会での記念撮影の1枚)
「ベビーシッターを考える会」では、ベビーシッターに興味のある方であれば、どなたでもご参加いただけます。
ご興味ある方は、お気軽にご参加くださいね。
次回は、12月2日に研修会を行います。