ベビーシッターとファミリーサポートって、何が違うの?
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
ベビーシッターについて、いろいろご質問を受けますが、この質問も多いです。
「ベビーシッターとファミリーサポートって、何が違うんですか?」
これ、意外にベビーシッター自身も知らないケースもあります。
さて、何が違うのでしょうか?
ファミリー・サポート・センター事業の特徴は?
主に以下の3つの特徴があるようです。
①「共助」
住民同士による子育て支援の支えあい活動、ということです。
法的には、児童福祉法第21条9に定められる「子育て支援事業」の一つであり、公的な政策として位置づけられます。
第21条9 1
児童及びその保護者又はその他の者の居宅において保護者の児童の養育を支援する事業
②「会員制」
以下の3つの会員がいます。
・利用会員(地域において援助を受けたい人。依頼会員、おねがい会員など名称は自治体により異なる)
・提供会員(援助を行いたい人。援助会員、まかせて会員など名称は自治体により異なる)
・両方会員(利用も提供も両方行う人)
③「有償性」
いわゆる有償ボランティアにより援助を行う事業です。
料金は、自治体により異なります。
(論文より抜粋)
ファミリー・サポート事業の仕組み
わかりやすくまとめられた図がありました!
なるほど、公的事業で、委託を受けた法人が運営しているんですね。
他のベビーシッターよりの利用しやすい価格の理由は、ここにあるようです。
どんな利用ができるの?
利用を検討している保護者の方は、ここが一番気になるところだと思います。
例えば、送迎OKなのか?また、お願い出来る場所は、どこなのか?
などです。
自治体によって、保育園のお迎えは、OKだけど、習い事の送迎は、NGという場合もあります。
お預かり場所は、提供会員(見てくれる人人)の家のみ、という場合もあれば、保護者宅も可能、というケースもあります。
これについては、自治体によって異なるため、お住まいの自治体に確認してみてください。
預けたときの内容は?
これも、気になるところですよね。
「有償ボランティア」ということであくまでボランティアなんです。
子どもが好きで、大変なママたちを助けたい!
そんな善意のある人たちです。
ですので「安全に見ていてくれるだけ」と思ったほうがいいでしょう。
中には、保育士資格などを持っていて、いろいろと工作をしてくれたり、教育的なことをしてくれる場合もあるかもしれません。
ですが、テレビをずっとつけっぱなし、という人もいるかもしれません。
あまり、要求ができないようです。
ちなみに、最近では、お金を払っているのだから、「サービスを受けている」という立場で要求されることが発生してきたことが課題となっているそうです。
(論文より)
最大の違いは
私が感じた最大の違いは、2つあります。
1.家庭の方針に従って保育を行ってくれるかどうか
2.専門性を要求できるのかどうか
ファミサポは、有料であっても、あくまでボランティアということです。
とにかく安く子どもを見ていてもらえればいい、という方にはぴったりだと思います。
近所で素敵なファミサポさんに出逢えれば、とってのラッキーでしょう。
保護者の方で、ファミサポさん、ベビーシッターさん両方をうまく使いこなしている方もいらっしゃいます。
どっちがいい、悪いではなく、自分にあったものを使いこなせるのが一番いいんですよね。
参考文献
ファミリー・サポート・センター事業の実施状況と課題 東根 ちよ
ファミリー・サポート・センター事業の歴史的経緯と課題 東根 ちよ