子どもの権利条約を批准して25年
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
昨日4月22日は、何の日か、ご存知ですか?
日本で、子どもの権利条約を批准された日です。
あれから25年が経ちました。
25年前は、17歳。
子どもの権利条約の第1条に書かれている子どもの定義によると、17歳は、子どもです。
そんな子どもだった当時の私は、子どもの権利条約をまったく知りませんでした。
小学校では、体罰は当たり前。中学から、徐々に体罰はいけない、というムードになり。。。
そんな子ども時代でしたので、この子どもの権利条約を子どもたちにも、大人にも知ってもらいたいと思っています。
イベントに参加して
昨日、広げよう!子どもの権利条約キャンペーン ローンチイベントに参加してきました。
たくさんの人が申し込まれたということで、サテライト会場ができていました。
関心の高さが伺えます。
9年ぶりの審査
実は、批准している国は、国連子どもの権利委員会によって、審査が行われるそうなんです。
そして、日本は、2019年1月に審査が行われ総括所見が公開されたのです。
私自身、このような審査が行われていることを初めて知りました。
こういうことがあって、少しづつ、浸透していくのですね。
今後望まれること
たくさんあるんだな、という印象でした
その中でも、「子どもの権利に関する包括的な法律」の採択というのがありました。
まだ、子どもの権利に関する法律がないのが現状です。
女性、障害者の権利に関する法律はありますが、子どもの権利については、これからだというのです。
法律が作られたから、何かが劇的にかわるわけではないと思いますが、まず大切な一歩なのだな、と感じました。
ちなみに、一時期ネットでも話題となっていました
「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」
が、2019年4月1日から施行されています。
条例では主に次のことを規定しています
- 子供を権利の主体として尊重
子供はあらゆる場面において権利の主体として尊重される必要があります- 保護者による体罰の禁止
体罰や暴言等で子供を傷つけてはいけません- 都民と保護者等の責務
虐待防止への理解と協力、健やかな子育てを心掛けましょう- 虐待が疑われる場合の速やかな通告
虐待通告は、子供を守ることのみならず、家庭への支援にもつながります- 警察や子供家庭支援センターとの連携
虐待に的確に対応するために、一層の連携を強化します (東京都HPより抜粋)
この条例により、保護者による体罰、暴言が禁止されています。
画期的なことではないでしょうか?
ただ、これは、保護者が気を付けるだけではなく、周りの人、社会が子育てに協力的になり、サポートしていくことが不可欠だと思います。
子どものスピーチ
今回のイベントでは、フリー・ザ・チルドレンで活動している中学生の2人のスピーチを聞くことができました。
しっかりと子どもの権利について考えられていました。
その中で、印象的だったことがあります。
「遊ぶ前に勉強しなさい!」と言われるのは嫌だ。
答えを間違えることを注意することは、問題ではないか。
責めない方法でのアプローチを考えてほしい
ちなみに、第31条では
- 締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める。
と書かれています。
「遊ぶ前に勉強しなさい」
「宿題が終わってから遊びなさい」
よく聞くフレーズですよね。
ですが、これも権利を侵害されていると感じる子どもがいる、ということに目からうろこでした。
やはり、子どもの声を聞くことは大切ですね。
まとめ
大人はどうしても、小さい子どもたちを守らなければいけない。
そう思うばかりに、子どもの権利を小さく見てしまっているのかもしれない、と思いました。
月齢に、発達段階に合わせた子どもの権利を考えていくことは、とても重要でしょう。
ベビーシッターは、保護者の意向に沿って、シッティングを行います。
・嫌いなものも全部食べさせてください。
・22時には、必ず寝かせてください
・お昼寝は1時間で起こしてください
などと依頼されることがあります。
これって、子どもの権利を侵害していないのか?
いつも、自問自答しています。
私自身、無理やり何かをさせることが嫌なので、保護者の方には、お子さんに声をかけて促しますが、絶対させます、とは言い切れません。というスタンスを伝え、理解していただいています。
自由な選択肢がある場合は、子どもと相談させてもらいます。
子どもの選択を大切にしたいからです。
保護者にも、保護者の権利、想いがあります。
子どもにも、子どもの権利、想いがあります。
両方を大切にしながら、お互いがいい形を作っていけるようにしたいな、と思っています。
ひとりのベビーシッターとして、何ができるのか?
常に考えながら仕事をしていきたいです!!