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2017-06-17

『ブラック保育園のリアル』書籍紹介【動画あり】

ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

東京都議会選挙が近いということで、選挙カーを見かけるようになりました。

世田谷区のある候補の方は、2児のパパであることをアピールし、

待機児童問題を解消します!と公言していました。

そう、いまや、待機児童問題は、切実なんです。

ですが、入れれば安心!なんて、ことはないのです。

これから、保育園に入れることを考えている保護者のみなさんに、

ぜひ一度読んでほしい書籍をご紹介します!

 

どんな本?

おどろおどろしい表紙で、ドキっとしますよね。

この本について、1分動画を作りました!

 

ブラック保育園って?

この本で書かれている「ブラック保育園」は、今話題の「ブラック企業」とは異なります。

ここで言う「ブラック保育園」とは、事故や事件が多発している危険な保育園のことです。

安全管理ができていない、という園ということです。

これは、認可外保育園のこと?

確かに認可外保育園で、死亡事故が多いと言われています。

実際、昨年度の事故について

平 成 29年 5月 1 2 日に内閣府子ども・子育て本部から
「平成 28 年教育・保育施設等における事故報告集計」が公表されています。

そこで示されている事故報告概要 は、以下のとおりです。

未就学児の施設は、左端の数字をご覧ください。

また、どの施設で、どんな事故が起きたのかの内訳は、こちらをごらんください。

認可保育園 440、 死亡5

認可外保育園 8 死亡7

施設の分類が複雑なため、わかりやすい数字を取り出しました。

全体数から考えても、認可外保育園の死亡事故の割合が高いことは、おわかりでしょう。

しかし、認可保育園が安全だとも言い切れない数字ですよね。

国のお墨付きがあるから、という言葉には、根拠がない

この本にも

「厚生労働省や自治体が管轄する認可保育園だから大丈夫」

こうした言葉には、何の根拠もあいません。 (P171)

と書かれています。

本当にそう思います。

私のベビーシッター先のママが通わせている認可保育園では、5ヶ月からお肉を食べさせていたんです。

おかしい。と思い、栄養士の先生に問い合わせたら

「今までずっとこうしてきました」

の一点張りだったそうです。

そこで、役所に確認をしたところ、すぐさま、園に指導が入り改善したのだそうです。

怖いですよね。

ずっとやっていたから、なんの根拠もない理由で保護者の疑問をはねのけているなんて、怠慢でしかありえない、とぞっとしてしまいました。

園選びは、大切

こういう話を聞かれると、どうしたらいいの?と不安になられる方が多いと思います。

この本には、「よい保育施設の選び方 十か条」が書かれています

私がこれは!と思う5つをご紹介します。

2.事前に見学を

3.見た目だけで決めないで

5.子どもたちの様子を見て

6.保育する人の様子を見て

9.預けはじめてからもチェックを  (P137-138)

私は、9が、とっても大切だと思っています。

まるなげしていては、いけないってことです。

信頼することは、大切ですが、任せっきりというのはやめましょう。

 

また、保育園見学時の質問リストも参考になるので、いくつかご紹介しますね。

・大事にしている理念

・保育士の在籍人数、在籍年数

・損害賠償保険に加入しているか

・園内でけがや事故が起こった時の対応 (P150)

保育士の在籍年数、意外と重要です。

働きにくい環境だと、先生が入れ替わり立ち代りしています。

ですので、必然的に在籍年数が短くなりますよね。

先生の働く環境は、メンタルを左右します。

この先生のメンタルが子どもたちの育ちに影響するのです。

本当に重要なことなんです!

最後に伝えたいこと

この本にも書かれていること、私がみなさんに、知ってもらいたいことです。

子どもを預けるということは、子どもの命を預ける覚悟があるかどうかということです。

保護者が真剣な気持ちで臨まなければ、預かる側も真剣になりません。  (P171)

本当に、そうだな、と思うのです。

保護者がしっかり園での出来事に興味を持つと、先生たちも、しっかりとしたクラス運営をします。

これは、見られているからという理由だけではなく、嬉しくて、もっと頑張ろう!と思う、というのも理由に入るでしょう。

先生だって、人間です。感謝されると嬉しいものです。

私は、保育園にお迎えに行ったり先生たちと関わりを持たせていただきます。

ですので、園に関心を持ち、子どものためにできることを共に考えられるパートナーでいることを大切にしています。

保護者だけではなく、保育園をとりまく地域の人たちも園に興味を持ち、関わっていくことで、さらに素敵な園になっていくことでしょう。

 

 

 

 

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