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2019-05-18

【100人インタビュープロジェクトVol.25】ベビーシッターもお掃除も行う渡辺和恵さん

こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

100人インタビュープロジェクト25人目は、
ベビーシッターも家事代行も行う

渡辺和恵さん。

3人の子どもを育てながら、勢力的にベビーシッターのお仕事にも取り組まれています。
ベビーシッターは、現在3年目だそうです。

今の働き方を教えてください

マッチングサイトに登録されている渡辺さん。
シッティングも家事代行も両方されていらっしゃいます。

「夜中以外は、スケジュールを空けています。
休みは、子どもの予定のときにとるようにしています。
隙間時間も働いています。
卒業式の夜も、1件お仕事を入れました。」

とってもハードに働かれているとのこと。

「長男が高校に入るんです。
パソコンがほしいとも言っていて、やりたいことをやらせてあげたいと思っています。」

最近では、東京都のベビーシッター利用補助事業の保育者として、待機児童のお宅にも行かれています。

これに関わるのは、少しでも役に立ちたい、というお気持ちからだとのことです。

また、4月から病児保育もされていらっしゃいます。

今までの働き方を教えてください

「短大出て、幼稚園3年と保育園3年の勤務しました。
結婚とともに退職、上京。

子どもが小さい頃は、保育の仕事をどうしてもしたかったので、専業主婦しながら、夫が休みのとき、お母さん向け講座の間の託児や日曜だけやっている保育園、モデルルームのキッズルームでの仕事をしていました。

本当に保育のお仕事が大好きなんですね!

「下の娘が9か月のときに、保育園でパート始めました。
しかし、体調を崩してしまい、やめました。

パート保育士って、特性上、いろいろなクラスに入ります。
短時間ということもあり、その場その場での仕事をする、というスタイルが合わなかったんだと思いました。」

人には、向き不向きがありますものね。

それに気づかれたということは、すばらしいと思います!

「その後、何やろうか考えたとき、家事代行なら、と思い、大手の家事代行会社で働き始めました。」

ベビーシッターを始められたきっかけは何でしたか?

「私が入った大手の家事代行会社は、ベビーシッター部門もありました。
そこで、ベビーシッターと出会い、やってみたら、気持ちの余裕を持て、子どもたちのことをよく見れる仕事だと思い、もっとやりたくなったんです。

その会社は、家事代行の仕事がメインだったので、ベビーシッターメインの会社を探しているとき、マッチングサイトに出会いました。

しばらく平行してお仕事していましたが、マッチングサイト1本になりました。」

家事代行会社で、ベビーシッターというお仕事に出会われたのですね。

ベビーシッターの仕事との出会いは、本当に、人それぞれです。

家事代行もされていますが、されるきっかけは何でしたか?

「マッチングサイトに登録したとき、家事代行の経験あり、とプロフィールに書きました。
すると、最初の依頼が、お掃除の定期の依頼だったんです。

保育をしたいと思っていので、そちらはお断りしましたが、子育てと家事は、連動しているもの。
両方できるといいのかな、ということで、両方のニーズを持つお客様の依頼は、受けるようになりました。

お母さんのお仕事は、育児と家事。

どちらのニーズもありますよね。

連動させていらっしゃる点、素晴らしいです!

シッティングと家事代行、それぞれどのくらいの割合ですか?

「今は、シッティングとお掃除と半々くらいです。

保育園からお母さんと一緒に帰り、その時々によって、シッティングとお掃除をする、という場合もあります。」

基本、お母さんが在宅だそうです。
渡辺さんが登録されているマッチングサイトでは、子どもみながら、家事代行をするのは禁止となっています。

ですので、例えば、お母さんが夕食作りの間は、シッティングをし、お子さんがお母さんと一緒に夕食を食べるときは、お掃除をしたりするそうです。

最初は、こういうニーズがとてもあることに、とても驚かれたそうです。

ですが、臨機応変にしてくれるのは、助かりますね。

家事代行とシッティングを両方できることによって、良さがあるのは、どういう点ですか?

「お子さんのシッティングでご予約されたとき、保護者がが早く帰ってくる場合があります。
そんなとき、余った時間をおふろとかお掃除できますよ、と提案することがあります。
だいたい、お願いします、と頼まれます。

また、病児は、受けていないので、お子さんが病気のときは、キャンセルしてもらいますが、キャンセル料がかかってしまいます。
ですが、代わりにお掃除の提案ができます。
そうすると、キャンセル料がかからないから、喜ばれるんです。

なるほど、そういう使い分けもできるんですね。
それは、すばらしいと思います。

ちなみに、お掃除って、どのくらいのものを求められるでしょうか?

「プロを求める方もいるし、主婦の方のお掃除でもいい人がいます。」

自宅を掃除するレベルのお掃除でも、助かりますよね
ちなみに、渡辺さんは、お料理は、されていないとのことです。

家事代行(お料理)を頼まれているとのことですが、利用するきっかけは何でしたか?

子育ての時期って、やっぱり誰かに頼ることが大切です。
私が今、働けているのも、家族の協力があったり、お料理を頼めているからだと思います。」

今、頼んでいる方は、お互いの日程が合わず、月1回くらいの頻度でお願いしているそうです。
お料理をしてくれるのももちろんですが、その方に会いたくて、頼まれているとのこと。

そんな風に言ってもらえるなんて、働く側としては嬉しいですよね。

ユーザーとしての気づきは何かありますか?

「自分が伝える側になってはじめて、自分の家のことって、当たり前すぎて、より細かく伝えないと伝わりにくいなって、感じました。
お願いするときは、シッターさん目線でお話することが大切だと思いました。

シッターとして伺う際は、積極的に自分から目視しながら確認するように心がけるようになりました。」

なるほど。そうなのですね!

ユーザーの視点を、シッターとしてのお仕事にも活かしているところが、すばらしいです!

シッティングと家事代行と、お仕事される上で、心持ちは代わりますか?

「ある方のブログを読んで、共感したことがあります。
子育てからも、家事からも離れてみて、一人の女性に戻る時間が大切、という内容でした。

本当にそうだと思いました。
子どもを預けて、家にいると家事をやってしまいます。
子育ても家事も、それぞれ分けるより一人の人のほうが楽だと思います。
ですので両方お願いしてもらい、一人の時間を持つことを提供できるといいかな、と思っています。

0歳0か月の赤ちゃんのシッティングをされていらっしゃいますが、きっかけは何でしたか?

「自分の勉強のために始めました。
需要があるだろうな、とも思っていましたが、実際やってみると、需要がありました。」

夜、ぐっすり眠るためにシッターをお願いするケースもあるのだとか。

いろいろなニーズがあるものですね。

0ヶ月の赤ちゃんをお預かりするって、とてもドキドキしそうですが、始めるにあたって、なにか準備したことはありますか?

保育事故のニュースを調べたり保育事故でお子さんをなくされたお母さんのブログを読んだりしました。
同じ母親として、想いが知りたかったからです。

ベビーシッターは、子どもの命を預かる仕事です。

そのうえで、子どものお母さんの気持ちを知ることで、さらに責任感を持てそうです。

「シッティング中は、目を離さないのは、もちろん、細かく記録をとるよう心がけています。
お昼寝中もそうですが、げっぷしたなどの報告をしたり。
シッティングの途中で、親御さまにご様子を写真で送るなどこまめにしています。」

記録って、本当に大切ですよね。

写真をこまめに送るなど、保護者にとって、とても安心だと思います。

一番思い出深いシッティングエピソードは何ですか?

「上のお子さんが、1歳半のときに始めて利用してくださったご家庭の話です。
下のお子さんが生まれ、週2回ご利用いただいておりました。

シッティングで伺わなくなりましたが、娘と一緒に遊びに行っています。」

お仕事以外でのお付き合いができるなんて、素敵ですよね。

将来の夢は何ですか?

「自分には、1対1、少人数の保育があっているな、と思っています。
20代の頃から、自分の家で保育園をやってみたいと考えたこともありましたが・・・

今は、ベビーシッターをしばらく続けていきたいと思っています。」

息子さんと一緒に講座もされていて、いろいろな人の居場所を作られているのも、素敵だと思います。

そういう活動も、すべてがベビーシッターのお仕事にも活かされているのではないかと思います。

渡辺さんの想いがつまったブログは、こちら

これからベビーシッターを始めようと思っている保育士の方へメッセージをお願いします。

「このお仕事は、一人で活動するという意味で、自己責任がのしかかってきます。
しかし、子どものよさがすごく見えたり、シッターさんも特技、人柄があるので、それを活かせるすばらしい仕事だと思います。
いろんなお子さん、ご家族と出会って、楽しくお仕事していただければな、と思います。」

まとめ

ベビーシッターにとって、家事をする、しないか、は人それぞれです。

ですが、一方で、家事のニーズが高いことも事実です。

保育と家事を切り離さず、シンプルにとらえられている考え方は、とても参考になりました。
女性が母でも、妻でもない一人の女性として戻る時間の重要性、これは、本当にそうですね。
やはり、同じ子育てをする母としての立場だからこその視点なのだと思いました。

ベビーシッターの担う役割は、本当に幅広いです。
保育をするだけの人なのか、家族を包括的にサポートする人なのか。

きっと、どちらか一方にしぼるよりも、シッター側、利用する保護者側で、共通認識があることが大切なのではないでしょうか。

ますます、ベビーシッターの子育て支援要素が深められたと思います。

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