【100人インタビュープロジェクトVol.12】子育て真っ最中のベビーシッター 宇多千春さん
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
100人インタビュープロジェクト12人目は、
子育て真っ最中のベビーシッター 宇多千春さん
2人のお子さんの育児をしながら、マッチングサイトを利用して、ベビーシッターをされています。
母として、シッターとして、家庭と育児を両立されるための工夫点、自分らしい生き方なども伺えました。
今の働き方を教えてください。
「ベビーシッターメインで働いています。
2018年の4月から始めました。
最近は、講師業も始めました。」
今までのお仕事について教えてください。
「専門学校を卒業後、5年幼稚園に勤務しました。
その後、保育園に11年勤務しました。」
幼稚園では、35人を一人で担任されていたそうです。
5年やり切った!ということで、2年別のお仕事をされた後、認証保育園に勤務されました。
保育園時代、出産も経験され、雇用形態を変えながら、務め続けられています。
続けるって、本当にすばらしいですよね。
子育てしながら、ベビーシッターをされていらっしゃるとのこと。
お子さんは、おいくつですか?
「6歳の男の子と3歳女の子です。」
子育て真っ最中ですね!
子育てしながら、ベビーシッターをするうえでのコツなども教えていただきたいと思います。
子育て中ということで、お仕事をする曜日、時間を決められていますか?
「月―金 9:30-16:00もしくは、16:30まで。
問い合わせがあって、自分が空いていたら、土曜日のお仕事を受けることもあります。」
無理なく、お仕事を続けるためのルールを作られているんですね。
このルール作りって、ママだから、だけではなく、自分らしい仕事の仕方をするうえで、大切なのかもしれまん。
お子さんが小さいと、急な病気などもあると思いますが、どうされていますか?
「母親と同居しているのですが、まず、パパと母が休めるかを確認します。
私も、マッチングサイトに登録して、で病児保育のシッターさんをを探して、お気に入りに登録もしています。
どれもダメな場合、在宅で依頼をしてくださるお宅は、正直に話して、キャンセルさせてもらうこともあります。
リピーターさんだと、快くいいよ、と言ってもらえるのは、ありがたいです。」
万が一に備えて、いろいろ対策をされているんですね。
プロとしての心意気を感じます。
それでも、という時は、依頼してくださる方が理解してくださる、というのは、信頼関係があるからですよね。
ベビーシッターになられたきっかけは、何ですか?
「出産後、保育園に復帰してから、0,1歳の子を抱っこしたあげたいのに、できない・・・という現実にジレンマを感じるようになったんです。
そんなとき、マッチングサイトのことをネットで知りました。
好きな時給で働ける、自分のスケジュールで働ける、という点に魅力を感じ、やってみたいなと思うようになりました。。
ちょうど、1対1の保育をやってみたいと思っていましたし、保育園勤務が体力的にしんどくなってきたところでした。」
出産後、子どもに対する気持ちに、変化があったんですね。確かに、抱っこしてあげたいのに、できない・・・これは、とてもつらいですよね。
私も、そう思うので、ベビーシッターを選んだくちでもあります。
ベビーシッター(フリーランス)をされること、ご家族は、どんな反応でしたか?
「主人にも相談して、反対されました。
安定した職を・・と言われましたが、講師業もしたいので、そのために平日空いた時間を作る必要がありました。
自分でスケジュールを管理する方法でないと無理だと一大決心しました。」
自分らしく生きる決断をすばらしいです。
母や妻という役割だけでなく、一人の女性として輝く生き方を選ばれたのは、本当にかっこいいと思います。
講師もされているとのこと、何の講師をされていらっしゃるんですか?
「子育て学協会の子育て学の講座です。
下の子が生まれたとき、上の子の赤ちゃんがえりがひどかったんです。
保育士なのに、うまく子育てできない、と自分をせ責めてしまい・・・
下の子の育休中に受講しました。
すがりたかったんです。
それが、自分の子育てにとても役立ちました。
その後、養成講座を受講して資格を取得しました。」
『子どもと一緒に育ちあう』がコンセプトの講座だそうです。
現役の母親としての経験、保育士としての経験を踏まえつつ、身近な講師になりたい!と語る宇多さんの表情は、やさしくも、キラキラ輝いていたことが印象的でした。
ベビーシッターを利用されたこともありますか?
「はい。今まで2回ほど利用しました。」
パパさんが土日お仕事で、どうしてもというときに、2-3時間頼まれたそうです。
利用する側として、何か思うことはありましたか?
「完了報告にびっくりしたことがあります。
在宅だったからかもしれませんが、とてもシンプルな報告だったので、驚きました。」
宇多さんは、いつも詳しく報告するように工夫されているそうです。
携帯から入力するそうなので、帰りの電車で記入されているとか。
帰宅してからは、育児、家事があるママだからこそ、時間を有効に活用されているように感じました。
ベビーシッターをしてみて、やってよかったことは何ですか?
「1対1の保育の良さを感じました。
受けられる時間が平日に日中ということもあり、0歳のお子さんのお預かりが多いです。
とてもかわいくて、癒されにいっている感覚で、仕事をさせてもらっています。」
0歳の子どもって、本当にかわいいですよね。
宇多さんは、たくさん話しかけるようにされているそうです。
確かに、まだ話せない子のお預かり中は、一人でいっぱいしゃべりますよね。
「講師業をやるうえでも、今の働き方があっているな、と感じます。」
自分らしい働き方を確立されているようですね。
一番思い出深いシッティングエピソードは、何ですか?
「4月に始めたばかりの時に、定期利用をお願いしたい、と言われ、とても嬉しかったです。
週2回、半年定期的に伺いました。」
子どもの成長を感じられ、ママとの人間関係もできていく、その過程がとても思い出深いものだったそうです。
きっと、保育園とは違ったよさを体感されたんでしょう。
「今まで、自分の子育て中にも、児童館に、ほとんど行ったことがなかったんです。
ですが、ベビーシッターを初めて行くことになりました。」
価値観以外の世界、自分の経済力ではできない経験をさせてもらえるのも、ベビーシッターの楽しみだそうです。
これ、わかります!!
私自身、子どもがいないので、いろいろな子育て経験をできているってところも楽しいです。
お受験教室で、後ろから見守りつつメモをとるのも、楽しい経験なんですよね。
ベビーシッターだからこそ、できることって、何ですか?
「子どもと保護者支援の両方ができることです。」
確かに子どもとも、保護者とも密に関われるのがシッターです。
そのため、両方のサポートをしやすい仕事ですよね。
子連れのシッティングについて、どう思いますか?
「されている方は、すごいな、と思います。
また、子連れ出勤は、いいな~とも思います。
ですが、私の場合、上の子だけだとしても、甘えん坊なので、連れていけない、から考えられないですね。」
確かに、子どものタイプにもよりますよね。
将来の夢は何ですか?
「産前産後のケアをしたいな、と思っています。
ママ目線で、ママの負担を減らしたり、虐待、産後うつなどのサポートもしたいです。」
ご自身の子育てで悩まれたご経験、そして、たくさんの子どもたちを保育してこられたご経験は、とても貴重なものですよね。
とても優しい雰囲気の宇多さんならではのサポートを必要としている方、たくさんいるだろうな、と思いました。
また、孤独な子育てをしている人がベビーシッターを使ってほしい、ともおっしゃる宇多さん。
本当に、ベビーシッターという第三者がいることで、家庭の空気の流れが変わりるんですよね。
私も、ぜひ孤独な子育てをしている人にベビーシッターを活用してもらいたいな、と思います!
これからベビーシッターをやってみたい人へのメッセージをお願いします。
「自己責任の世界なので、リスクもありますが、そのぶん、達成感があります。」
保育士の新しい働き方としての可能性を感じられていました。
「保護者に言われた”ありがとう”は、私への感謝の言葉なので、自信につながりました。」
との一言も、印象的でした。
保育園に勤務しているとき、「ありがとう」と言われても、園全体に対しての言葉と捉えられる可能性が高いのかもしれません。
個人的な感覚ですが、先生たちは、感謝されることがとても少ないんですよね。
私が保育園に勤めていたとき、保護者の方からお礼のお手紙をもらったことがありました。
これは、本当に宝物で、頑張ろう!と勇気をもらえるものでした。
やはり、「ありがとう」を伝えるときは、あなたに、ということを心がけるのも大切だな、と思いました。
まとめ
フリーランスのベビーシッターは、代わりがいません。
体調不良などで休めいないプレッシャーがあります。
ただ、自分自身だと、ある程度コントロールできますが、子どもの体調となると、なかなか難しいところがあります。
それをうまく家族の助けも得ながらされている宇多さんは、すごいな~と思いました。
やはり、仕事をするうえで、家族の協力は不可欠ですね。
協力してもらうために、自分の夢を語り、想いを伝えることは大事なんですよね。
また、ベビーシッターは、夕方かや土日のニーズが高いので、その時間帯を働けないと、収入が安定しないイメージを持たれる方も多いと思います。
ですが、平日の日中だけでも、成立するんだ、ということを宇多さんが体現されていました。
子育て中で、保育園は・・・という保育士さんにも、可能性が開けそうだな、と思いました。