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2019-03-03

「すくすく子育て」幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿(1)

こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

昨日(2019年3月2日)放送のNHK Eテレ「すくすく子育て」

で、平成30年(2018年)4月から幼児教育が変わったことをわかりやすく説明してくれました。

テーマは、

「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」

私自身、家庭的保育者、居宅訪問型保育者向け研修などをさせていただく際、このことをお話します。

ですが、抽象的な表現で、イメージしにくかったりするんですよね。

ですので、事例を入れながら紹介するようにしています。

今回の放送では、こども園の子どもたちの様子を見ながら、具体的に育っている姿を説明してもらえるので、とてもわかりやすかったです。

幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」とは?

・健康な心と体
・自立心
・協同性
・道徳性・規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・思考力の芽生え
・自然との関わり・生命尊重
・数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
・言葉による伝え合い
・豊かな感性と表現

 

番組に出演されているママさんたちは、「こんなにたくさんあるの?」と驚かれていました。

そこで、汐見先生が、わかりやすく3つのジャンルに分けて説明してくださいました。

<体を使う力>

10の姿の「健康な心と体」「自然との関わり・生命尊重」「豊かな感性と表現」を含みます。体をうまく使うことや手先が器用になるなど、さまざまな技術を覚えていくこと。五感で感じとる感性。運動にとどまらず、自然や生命を感じることも、体を使う力のひとつです。

 

<考える力(頭を使う力)>

10の姿の「思考力の芽生え」「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」を含みます。子ども自身が試行錯誤しながらじっくり考えることで、考える力は育ちます。数や文字を、ただ覚えるのではなく、まずは興味を持って、必要だと思うことが、学びの基本になります。

 

<人と関わる力>

10の姿の「協同性」「道徳性・規範意識の芽生え」「社会生活との関わり」「言葉による伝え合い」を含みます。人と直接関わって力を合わせること、よい関係をつくるためにルールを守るなど、対人関係の基本を幼児期に育てていくことが大事です。

これらの3つを支えるために大切なのが「自立心」です。主体的に「やりたい」と思う気持ちが、さまざまな力を身につける土台になっていくのです。

すくすく子育てHPより抜粋)

 

では、これって、必ず育っていないといけないの??

なんて、不安になられた方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、これは、あくまで方向性とのこと。

絶対に到達しないとならない目標ではないので、ご安心ください。

でも、なぜ今、幼児教育が変わろうとしているの?

保育所保育指針が定期的に改訂されたので、このあたり、あまり意識していなかったのですが、これを知るとさらに理解度が深まりました。

実は、世界の先進国でも幼児教育が変わり始めています。

「ペリーの就学前計画」

という言葉を聞かれた方がいらっしゃるかもしれません。

この研究データから、「幼児教育が、その後の人生において、とても重要である」ということがわかったのです。

それと合わせて、子どもたちを取り巻く社会が変化していることから、変わろうとしているのです。

子どもをめぐる環境の変化

かつては、子どもたちは家庭や地域での「生活」の中から、いろいろなことを学んで育っていました。例えば、親の仕事の手伝いなどです。しかし、そのような経験が減少したため、どこかで生活から得る学びを補填しなければなりません。

 

AI(人工知能)普及、グローバル化

幼児期の子どもたちが社会を担うことになる20年後は、今とは違う社会になっているはずです。AI(人工知能)の普及や、新たな道具や技術が生まれることもあるでしょう。また、社会のグローバル化により、多様な文化の人たちと上手に付き合う必要がでてきます。そのため、さまざまな道具を使いこなす力や、グローバルな社会に適応する力の教育が必要になっています。

 

答えが見つかっていない問題・先の見えない社会

現代の社会は、環境問題や少子高齢化など、簡単には解決できない、いろいろな問題を抱えています。そういった問題に向き合っていくために、みんなで協力して新しい解決策を探っていくような「新しい知性」を育てていかなければなりません。

これら3つの課題に取り組むためには、幼児教育がいちばん大事ではないかと考えられ、多くの国が幼児教育に力を入れるようになりました。日本の幼児教育に関する法令の改定も、このような世界の流れに沿ったものです。

すくすく子育てHPより抜粋)

子どもたちを取り巻く社会は、どんどん変化していますよね。

生まれたときからスマホが当たり前。

外国人もたくさんいて・・・グローバル社会になり・・・

私たちの想像をはるかに超えた時代を生きていくことになるのです。

そのために、単に勉強ができる認知能力だけではなく、やりぬく、人とともに何かを進めていく力などの非認知能力がより重要になっていくのです。

こども園の子どもたちの姿と先生の関わり方

こども園の年長クラスの様子です。

一日の流れは、ざっくりとしたもの。これは、子どもたちがやりたいことをできるようにするためだそうです。

クラス全員で集まるのは、給食といちょう会議(みんなで話し合う場)の2回。

会議では、子どもたち自身が考えて発言している姿が印象的でした。

先生は、それを見守り、必要に応じてサポートしていました。

また、大根を収穫したあと、子どもたちが虫眼鏡で観察したり、色画用紙で大根を作り始めたり、大根料理を調べ始めたり・・・・

思い思いのことを夢中でやっているのです。

このとき、先生は、子どもの興味関心を広げるために、虫眼鏡を準備し、工作ができる道具をそろえ、料理の本を持ってきたりしているわけです。

無理やり子どもに教えるのではなく、子どもの興味が広がる環境を作っているんです。

出演者の大豆生田先生が

「園で遊んでばっかりと見えるかもしれませんが、10の姿で見えるんだっていうと、なるほどて思えますよね。」

とおっしゃていました。

そうなんです!遊んでばっかりではなく、遊びを通して大切なことを育んでいるんです!!

 

次週も、チェック!

3月9日(土)午後9時~9時29分に、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿(2)」が放送されます。

親が、どう関わるといいのかを知ることができるそうです。

こちらも、チェックしてみてくださいね!

 

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