食事がなかなか進まない子への声かけ 成功事例のご紹介
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
子どもたちと過ごすうえで、極力言わないようにしている言葉があります。
それは、
「早く」です。
時間的制約があると、つい「早く!」と言ってしまいます。
制約がなかったとしても、ゆっくりしていると「早く!」と言いたくなることもあります。
ですが、言わなくても、スムーズにしてもらえるような声かけなどをいろいろ考えます。
そして、その声かけで、スムーズにいったときは、とても嬉しいです。
なぜなら、その子に響く、届く声かけをできたからです。
4歳の男の子の事例
私が関わっている4歳の男の子Aくんは、あまり食に興味がありません。
ですが、食が細い、わけではないため、ゆっくりゆっくり食べます。
その日も、ゆっくりゆっくり食べています。
すでに、食事を始めてから45分経過。
手が止まりがちなので、
「おなかいっぱいになっちゃった?」
と聞くと、
「全部食べられる」
とのこと。
そこで、彼の大好きな数字を声かけに取り入れることにしました。
私 「トマト、何個あるかな?」
Aくん 「4個!」
私 「1個食べると何個になるかな?」
Aくん 「3個!」
と言って、パクっと食べました。
その後は、この繰り返しで3,2,1・・・とあっという間に完食しました。
トマト以外の食材も同じようにして、完食!
興味のないもの×興味のあるもの
あまり興味のない食べ物
そして、、興味のある数字を掛け合わせてみました。
Aくんは、絵本を読んでいても、ページの数字が気になるくらい、数字が大好きなんです。
まるで、数字を見たり、聞いたりすると、スイッチが入れ替わるかのようです。
そこで、その数字を取り入れてみたのです。
これにより、食べよう!という意欲が高まったのでしょう。
行動には、意味がある
子どもの行動には、必ず意味、想いがあります。
それをよく観察し、知ることで、今が見えてきます。
そして、そこには、関わり方のヒントがあります。
楽しくないなら、楽しくしちゃえばいいのです。
楽しいことは、夢中になり、どんどんやるのが、子どもなのです。
PDCA
行動を観察し、関わってみても、今回のようにスムーズにいかず、失敗することもあります。
タイミング、他の要因から違った・・・というケースもあるのです。
ですので、何度もPDCAを回すのです。
P プラン 計画を立て
D ドゥー 実行し
C チェック 評価し
A アクション 改善する
ひたすら、これをすることで、より子どものことを理解できるようになり、計画の精度があがるのです。
楽しみながら
私にとっては、子どもたちとの関わりの中での楽しみのひとつになっています。
そして鍛えてもらっているのだとも思っています。
これは、子どもとじっくり向き合えるベビーシッターのお仕事ならではの醍醐味かもしれません。
さて、明日は、どんなことが起こるかしら??