【100人インタビュープロジェクトVol.24】副業でシッターをしていた保育士の山﨑理恵さん
こんにちは。
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
100人インタビュープロジェクト24人目は、
保育園にお勤めの頃、副業でベビーシッターをしていた保育士の
山﨑理恵さん。
ちょうど、保育園を退職され、明日から新しい人生のスタート!というタイミングで出逢いました~
今の働き方を教えてください
「4月1日からフリーランスになりました。
ベビーシッターも続けていきますが、その他、主に3つのことを中心に活動していく予定です。」
2つとは、こちらだそうです。
1.保育士と保育園を繋ぐコミュニティ運営
2.保育、福祉でヨガを広める活動
保育士と保育園をつなぐコミュニティ、素敵ですね。
実際、そういうアプリのお手伝いもされていて、とても精力的に行動されています。
ヨガは、キッズヨガのインストラクター資格をお持ちのこと。
個人的にヨガは、週1とゆるいペースですが続けているので、キッズヨガに、とても興味を持ちました。
実は、早速、私が運営するベビーシッターを考える会でもキッズヨガ講座をしてもらう予定です♪
今までの働き方を教えてください。
「短大卒後、歯医者に就職しました。
そこで、託児所を作るというお話があったので、入社したのですが、託児所が立ち上がらず・・・
2年ほどして、転勤で大阪に。
そこで、夫と出会い、上京しました。
認可保育園で2年勤務しました。
ここで、0歳児、持ち上がって1歳児担任。クラスリーダーをさせていただきました。
クラスリーダーをしていたときは、とても忙しかったです。
このとき、体を壊してしまいました。
ちょうど結婚したタイミングでもあり、子どもも欲しいなと思っていたので、体を大切に考え、退職しました。」
保育士って、本当に激務なんですよね。
昼食をゆっくり食べることすらできないこともあったり・・・
私も1歳児さん担当のとき、昼食を2人前くらい食べても、まったく太らなかったことを思い出しました。
「小規模な保育がいいな、と思っていたとき、家の近所で求人を見つけました。
病院で、企業主導型を立ち上げるとのことで、立ち上げに関わらせていただきました。」
立ち上げを経験されたのは、強みですよね。
実際、書類と格闘された、とのことでした。
最初も歯医者さん、その後、病院と就職先に特徴があると思いますが、選んだ理由は何ですか?
「社会人経験がないのに、何を子どもたちに教えるんだろう、と思っていたんです。
もっと、世間を見たいと思っていたので、保育園ではないところを選びました。」
その気持ちわかります。
社会のことを知ることって、保育に活かされていくんですよね。
いろいろな経験をすることは、とても重要だと思います!
理恵さんは、保育園に勤務されているとき、副業でベビーシッターを始められたとのことですが、理由は何ですか?
「ベビーシッターを始めたのは、2018年7月くらいからです。
マッチングサイトを利用して、ベビーシッターをやっていました。
きっかけは、保育所での人間関係が複雑になってきたことです。
企業主導型保育所を立ち上げて主任になったんですが、そこで人間関係や保育所の運営で悩んでいて。
だんだん自信がなくなっていき・・・
自尊心を保つために、病児保育スペシャリストやチャイルドコーチングアドバイザー、キッズヨガのインストラクターの資格をとりました。
そんなとき、ベビーシッターという職業を知りました。
子ども一人一人にあった保育をしたいと思っていたのですが、それができる仕事だと思って始めました。」
人間関係難しいですよね。
そういうご経験が、保育士と保育園をつなぐコミュニティ運営をされようと思ったきっかけなのでしょうね。
そして、自尊心を保つためとはいえ、とっても行動力がありますよね。
ちなみに、理恵さんの保育園では、副業が認められていたんそうです。
保育園では、副業禁止、という話を聞くことが多いのですが、個人的には、自分を高めるうえでも、副業ってプラスになるのではないかと思っています。
ダブルワークでベビーシッターをされていたとのことですが、どのくらいの頻度でされていたんですか?
「月1,2回程度、負担にならないようにしていました。
平日の夜、仕事が終わってからや日曜日、平日のお休みの日などにベビーシッターをしていました。
私の登録しているマッチングサイトでは、保育園のスポットのサポートというお仕事があるんです。
平日お休みのときは、そのお仕事にも行きました。
他の園のことを知ることができ、とても勉強になりました。」
本当に勉強家です!!
ベビーシッターのとき、子どもや保護者になんと呼ばれていますか?
「だいたい、お姉さん、が多いです。
もしくは、やまざきさん、です。」
初めて会う子には、「保育園の先生をやっているんだよ。」
と伝え、緊張しないように配慮しているそうです。
子どもも、自分が通っている保育園の先生と同じような人、とわかると安心しやすいですよね。
とても素晴らしい心配りだと思いました。
ベビーシッターと集団保育の違いって何だと思われますか?
「1回1回やりがいを感じるのは、ベビーシッターです。
ベビーシッターは、求められている、という印象があります。
保護者にも、「ありがとうございます、助かりました。」と言われますし。
毎回、お仕事してよかった、と思いました。」
確かに、ベビーシッターって、たくさんの「ありがとう」をいただけるお仕事なんですよね。
そして、個人に責任がある分、達成感も感じやすいのかもしれない、と思いました。
シッティングするうえで、心がけていることは何ですか?
「はじめましての子どもがほとんどなので、信頼関係を築くことを意識してやっていました。
それが、保育士としての腕の見せ所だとも思っていました。
ですので、信頼関係を築いて、短時間でも楽しく過ごせるようにしています。」
信頼関係って、本当に土台となる大切なものですよね。
短時間で築くのって、本当に難しいけれど、たくさんの子どもたちと接してきた経験が活かされますね。
一番印象深かったエピソードは何ですか?
「とても勉強になったケースがあります。
夏の暑い日、10:00-16:00くらいの長時間のお預かりでした。
保護者が在宅で、その間、児童館に行ってきてください、という依頼でした。
自我が強い子で、試されているな、という感じがありました。
暑い中、歩かなくてはいけない、などの状況もあり、ぐずられたときは、短時間でその子のことを把握するのって、本当に難しいな、と思いました。」
はじめましてで、自宅以外でのシッティングは、ハードル高いですよね。
その子が児童館大好きで、行きたい!という場合だといいですが。
子どもが行きたいないのに、、、という状況だと辛いものがありますよね。
そういう意味では、できれば、いつものシッターさん、という人が何人かいることが、子どもにとっても、シッターにとってもいいのかもしれないな、と思います。
将来の夢は何ですか?
「ベビーシッターは、今後もやっていきたいと思っています。
あと、どこでも稼げる力をつけたいです。
子どもが欲しいので、不妊治療もすることになりました。
一人っ子なので、そのうち、実家のある宮城に帰る予定もあります。
そう思うと、どこででも仕事ができる方がいいな、というところに行き着いたんです。」
女性って、出産、育児、介護など様々なライフイベントがあります。
そのため、企業に属して働くことにハードルがたくさんあるのが現実ですよね。
「女性が働きやすい社会になるような活動をしたいです。
また、保育士さんが働きやすい職場づくりを手助けできるようになりたいです。
福祉のこともやってみたいです。」
たくさんの夢を語ってくれた理恵さんの瞳は、とてもキラキラしていて、本当に素敵でした。
大きな夢を伺うと、聴いている私も元気になりました!
これからベビーシッターを始めようと思っている保育士の方へメッセージをお願いします。
「保育園では経験できない、やりがいを感じられる仕事だと思います。
感謝を感じられる保育士の仕事なので、経験してみてください。」
ベビーシッターを「やりがいを感じられる仕事」と表現してくれるのは、嬉しいです。
保育士の仕事は、保育園で働く以外にも、たくさんのものがあります。
ぜひ、自分にどんなタイプの仕事が合うのかを知るためにも、ベビーシッターをやってみると、広がりが出ると思います。
まとめ
保育士さんが、副業でベビーシッターをされていた方にお話を伺うのが初めてでしたので、リアルな声が伺え、とても勉強になりました。
保育園もベビーシッターもそれぞれ違うところがあります。
違いを知ることで、さらに良さを見つけられ、保育の質についても考えるきっかけになるのではないか、と思うのです。
個人的には、保育に関わる人には、ぜひベビーシッターを体験してもらいたいな、と思っています。
本当に、ベビーシッターは、楽しいです!!