子どもにとって必要なのは、遊び?勉強?
ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。
10数年ベビーシッターをしておりますが、ベビーシッターは、高い、と思われる原因が、大きくわけて2つあると思っています。
1.公共の保育サービスに比べて高い。
毎日預けて月2-3万の認可保育園に比べると、1時間2000円のシッターは、高いと感じますよね。
(月額については、所得によって異なります)
2.ただ、遊んでいるだけに見えている。
塾のように、プリントをするわけでもなく、ただ楽しく遊んでいるだけに見えるようです。
ですので、ただ遊んでいるのはもったいないから、英語、ピアノなど付加価値を求める方が増えているように感じます。
ですが、遊ぶことはいけないことなのでしょうか?
また、本当に遊んでいるだけなのでしょうか?
遊ぶことは、あほみたいなこと?
「あそぶってあほみたいなことやめる」
これは、今年3月に目黒で虐待によって亡くなった女の子が両親にあてて書いたメモに書かれていた言葉です。
なんとも、衝撃的な一節です。
遊ぶことは、あほみたいなことなのでしょうか?
つい、大人は、幼い子に対して、文字が読める、計算ができる、四字熟語を知っているなど、勉強的なことができると「すごいね!」と思いがちです。
私も、そういうところがあります。
ですが、これらは、あそびの中で興味を持ち、吸収していくことが望ましいと思っています。
文字も、特に教えよう、書かせようということはしません。
子どもにとって遊びとは?
では、子どもにとって遊びとは何なのでしょうか?
遊びとは、生活そのものであり、遊ぶことで、様々なことを学んでいる。
と考えています。
自治体の保育者向けの研修でもお話させていただきますが、
子どもが興味をもって遊んでいる、その行動によってその子の力が伸びている、ということに注目してもらいたいと思っています。
例えば、秋に公園で、ひたすら落ちているどんぐりを拾うとします。
一見、ただ拾っているだけです。
ですが、ここには、様々な力を使いながら遊び、さらに様々な力が伸びているポイントが複数あるのです。
みなさんは、何だと思いますか?
どんぐり拾いで身につく力
月齢、その子の発達段階によって、異なりますが、考えられる力をあげてみます。
・同じような色をした場所、広い場所からどんぐりを見つける力
・小さいものをつまむ力。
・片手に袋を持ち、片手でその中にいれる力
・たくさん、という数の概念(数を数えるなども含む)
・どんぐりの帽子の存在、枝についている形状を知る
・どんぐりにも、様々な形があることに気づく力
などなど
保育者の力の見せどころ
どんぐり拾いで、様々な力が身についていくことがおわかりいただけたでしょう。
ですが、それだけでは、普通のこと。
この状況から、どう発展させていけるかが保育者の力の見せどころなんです。
子どもの言葉、行動から、興味、関心を知り、それにあった声かけをしたり、物、絵本などをそっとしのばせで、遊びを広げることができるかどうか。
ここがポイントなんです。
実は、設定して、遊ばせることのほうが簡単なんですよね。
もし、あなたがお願いしている保育園の先生、シッターさんが、単に遊ばせているように見えた場合、
シッターさんの声かけの言葉
取り入れている遊び
などを観察してみてください。
また、日々どんな興味を持っているのかなど、何気なく聞いてみてください。
遊びは大切
遊びの大切さ、なんとなく理解していただけましたでしょうか?
未就学児の間は特に、子どもたちの遊びを応援してみませんか?
その遊びを見ていると、子どもの生きる力をさらに感じられることでしょう。