toggle
2017-09-11

ベビーシッターならではの保育スキルとは?

ベビーシッター・個別訪問型保育研究家の参納(さんのう)です。

世の中には、保育の資格がさまざまあります。

国家資格といえば、「保育士」
その他「幼稚園教諭」
民間資格だと「チャイルドマインダー」「ベビーシッター資格」などです。

保育のお仕事だと「保育士」と持っている人が安心、と思っている方が多いと思います。

ですが、あくまで資格です。
悲しいかな、現在、実務経験がないまま、資格だけとれちゃうんです。

ですので、資格があるから、絶対安心とは言い切れません。

また、保育士だから、ベビーシッターのような訪問型の個別の保育も安心
とは言い切れないと思っています。

というのは、国の認可事業である訪問型の個別の保育「居宅訪問型事業」では、
従事する人の要件を

・保育士資格もしくは、それ同等の研修を受けた者
プラス
・居宅訪問型の研修を受けた者

としています。

これは、居宅訪問型事業、いわゆるベビーシッターは、保育士資格だけでは、
知識、スキルとして不十分だ、と言っているのも同じことなのです。

ということは、やはりベビーシッターならではのスキルがある、ということでしょう。

資格について

そういうことを踏まえて、それぞれの資格がどのようなスペシャリストなのかとまとめてみました。

1.「保育士」
保育園などの集団保育のスペシャリスト
*ここでの集団もある程度の規模を示します。

2.「幼稚園教諭」
3歳以上の子どもの教育のスペシャリスト

3.「チャイルドマインダー」
少人数の集団保育のスペシャリスト

4.「ベビーシッター」(これだけ、資格というより職業に近いですが)
訪問先での個別(1対1もしくは1対2)の保育のスペシャリスト

ベビーシッターならではのスキルとは

1.環境整備における知識

1~3は、主に整えられた環境で保育を行います。
4は、訪問先での保育ですので、環境が整っているとは限りません。
そのため、環境整備の知識が必要となります。
それも、保護者のお宅だったりするので、できる範囲も限られてきます。

2.ひとりの子どもへ関わり方

例えば、トイレトレーニングをしているお子様の場合で考えてみましょう。
保育園の場合、お友達が行くので、わたしも!と行く意欲がわきやすいです。
しかし、個別の場合、その環境にないため、ひとりでも行こう!という意欲を持ってもらう工夫をしなくてはなりません。
そのためには、子どものタイプを観察する能力、個別に声かけなどサポートを変えることができるような引き出しを持っておくことが重要となります。

より求められるスキルとは

1.自己管理能力

個別での保育では、保育の責任をひとりで背負わなければなりません。
そういう意味では、常に安全を確保できるよう認知力などを低下させないように、自分のコンディションを整えておく必要があります。
また、体調不良になると、迷惑をかけてしまいます。
ですので、体調管理の能力は、他の保育スタイルより必要とされることでしょう。

2.保護者などとのコミュニケーション能力

保育園では、担任、園長先生がやってくることも、全てひとりで行わなければなりません。
相手に合わせた伝え方をすることが必要です。

3.臨機応変さ

保育園のように他の先生と相談して判断することができません。
ひとりで、瞬時に判断することが大切です。
(ある程度、保護者やベビーシッター会社と相談をしますが)
また、ご家庭の方針にそって保育をしますので、自分の考えを少し横において、
相手を尊重する柔軟さも重要となります。

まとめ

私も、このベビーシッターならではのスキルに気づいたのが約3年前。
異なった環境で保育の仕事をしている仲間と話をしているとき、なんとも
噛み合わないことがあったのです。

そのとき、求められていることが異なる
すなわち、スキルが異なる
と行き着いたのです。

そこから、ベビーシッターに必要なスキルとは、と考え続けています。

もし、あなたが保育のお仕事をされているとしたら、
ぜひ、改めて自分の職業において求められているもの、必要なスキルについて
考えてみてください。

一番いいのは、自分とは異なる保育の形態で働いている方と話すことです。
ぜひ、ある場面について、どう対応するか?など話してみてください。

いい気づきがあることでしょう。

関連記事